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\全ては読む人のために/広報担当5年間の成長ストーリー

こんにちは。
猿払村企画政策課の“ちひろ”です。

今回は、広報担当5年目職員が教える『広報のウラ側シリーズ』第2弾です。

広報作成の裏側を知っていただき、違った視点で楽しんでいただければと思います。また、同じように広報紙の作成業務に携わっている方には参考になれば幸いです。

 👇 第1弾の記事はこちらから 👇


考えない機械になっていませんか?

さて、今回の記事でお伝えしたいのは「前回より良いものを作るという意識」についてです。

広報紙には、毎年掲載しなくてはならない定型的な記事があります。
例えば、「当初予算」「新規採用職員の紹介」「新年のあいさつ」「ふるさと寄附金の報告」など…

このような記事でついやってしまうのが、前年と同じで変えるのは数字だけというようなこと。

広報紙の作成は、時間がない中で期限に追われながら…ということが多いので、こういった機械的な作業は時間短縮になっていいですよね。

ただ、何も考えずにやるのではなく、“より良くできないか”ということを少しでも考えないといけないと私は思っています。

そこで、実際に私が広報担当になった1年目から今までに作った「ふるさと寄附金の報告」記事から、「イマイチなところ」と「イイところ」をいくつかピックアップして、何を考えて改善していったのかご紹介したいと思います。


<1年目>もったいない紙面の使い方をしていた

広報担当になったばかりの時に作ったものがこちら
(この時の広報紙はCMYKカラーのうちCYKの3色刷りでした)

平成29年度 (1)

🤔イマイチなところ
・2ページに収まりがいいようにするため、タイトルが無駄に大きい
・文字のみで写真がない
同じ文字が繰り返し出てくる

今見てみると書ききれないくらい直したいところがたくさんあります…

「ふるさと応援基金の活用」のところ(左ページ上)、『ふるさと応援基金取り崩し額』の文字が何度も登場しています。紙面の無駄遣いですね…これをまとめれば写真を入れられたのではないかと思います。

良い点を挙げるとすれば、金額の数字と単位の大きさを変えて見やすくしているところでしょうか。


<2年目>ちょっと成長した

(この時から、インターネット掲載版のみ写真をカラーにしています。)

平成30年度 (1)

👍イイところ
・「ふるさと応援基金の活用」をにした
・写真を入れて読む人がイメージしやすくした

🤔イマイチなところ
・まだタイトルがでかい
空いたスペースを埋めるためだけにさるっぷ(村の公式キャラクター)に飛んでもらっている

前回と比べて、全体的にあまり変わりませんが、イマイチだったところを少し改善できました。タイトルのワードは変わりましたが、大きさは変わっていません。

そして、前回にも言えることですが、空いたスペースにイラストなどを埋めがち。なんとなく余白があると落ち着かなくて、つい盛ってしまうということ、みなさんあるのではないでしょうか?

余白をうまく活かすことができれば、情報が引き立ち、洗礼されたデザインを作ることができます。

私もまだまだなので、『けっきょく、よはく。』という本を見ながら勉強中です。(before afterが掲載されていてわかりやすい!かなりオススメ!)


<3年目>掲載する情報を整理した

令和元年度 (1)

👍イイところ
・何のために飛んでいたのかわからなかったさるっぷがいなくなった
・「ふるさと応援基金残高」の細かい内訳を削除して合計額のみにした
表が多く、全体的に四角い要素が多かったので、写真を丸くしてメリハリをつけた

🤔イマイチなところ
・相変わらずタイトルでかい
・左ページ上が窮屈に感じる
・「ふるさと応援基金の活用」の使途が文字だけでは伝わりにくい

余白の使い方はまだまだですが、無理に埋めようとしなくなりました。

前からですが、「ふるさと応援基金の活用」の使途欄が、〇〇助成金、〇〇事業など、読む人がイメージしにくい難しい言葉が多く並んでしまっています。


<4年目>読む人の目線に立ってみた

(この時から全ページカラー化しました)

令和2年度 (1)

👍イイところ
・ついにタイトルがちょうどいいサイズ感になった
掲載する情報を厳選した
・表でも数字と単位のサイズを変えて見やすくした
・UDフォントを使った

🤔イマイチなところ
・吹き出し内の「のべ件数」「合計」は下の表を見ればわかる

掲載する情報を厳選したことで、1ページになりました。厳選するうえで考えたのは、“この情報は誰に一番届けたいか”ということです。

広報紙は村に住んでいる全世帯に配布しています。村の広報紙ですので、もちろん一番に届けるのは“村民”だと思います。

そう考えると、「見てもわからないことは掲載しない」「想像しやすく身近に感じる内容」にしようと思いました。

そのため、「ふるさと応援基金の活用」というワードを「主な使い道」に変えたり、「主な使い道」の内容をわかりやすいものに変えたりしています。


<5年目>現在

令和3年度

前回のイマイチなところを改善し、「主な使い道」の紹介数を増やしてデザインをほんの少し変えました。それ以外は大きく変わったところはありません。

こうしてみてみると、年々、掲載する内容を整理して情報を減らしていきました。来年は何を掲載したら村民に興味を持ってもらえるか、村民がどんな情報を求めているのかを考えて内容を増やすのもアリかなと考えています。


読む人を中心に考えて“より良く”

正直なところ始めは、「なるべく前回と同じにしたくない」「読んだ人に“また同じ”と思われたくない」という自分中心のなんとなくの気持ちで、毎年少しでも変えるようにしていただけでした。

一番大事なのは、読む人を中心にして“どうすればより良くなるかを考えることです。今では、その考え方がなぜ大事なのかが理解できるようになりました。

他の業務もあり、忙しい中でやるのは大変だと思いますが、とりあえず考えてみることは大切です。

これからも日々、アップデートしていきます。

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