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雪と共に生きる生活~鹿肉って美味しい‼~

雪も深まる宗谷の冬。ここ最北の村猿払村での生活も1年半が過ぎ、
私にとっては2度目の冬の到来となりました。
今年は暖冬とのことでしたがとんでもない雪の量にみまわれ、一体どういうことなのでしょう・・・

ということで今回は北海道の永遠のテーマである
道北の”冬”について語っていこうと思います。
そして今回、この地方ならではの貴重な食材を手に入れる機会がありましたので、そちらについてもお伝えしようと思います。



北海道、冬の風物詩といえば!

さて、皆さんが最北の村の冬を思い浮かべるとすると、
あたり一面の雪を想像するかと思います。

サラサラのスノーパウダーで雪かきも大変

確かに感動を覚えるシーンではありますが、
道北特有の景色というわけでもなく、
しかもこう何度も雪の話ばかりでは面白くない!
ということで雪とはまた少し違った冬の風物詩について語りましょう。


雪以外の冬の風物詩といえば、
そう、【流氷】です。
もちろん猿払もオホーツク海に面していますので
浜辺に流氷が流れてきます。
前年度は暖冬の影響でほとんど小さな塊のものしか流れてこず、
しかも灰色によごれていてきたない状態でしたが
今年はこんな流氷を見ることができました!

猿払広報の写真でも今年の流氷写真が使われました

厳しい道北の冬を感じますでしょう?
猿払の場合はこの風景にプラスして、
立っていられない程の風もあるのでもう大変です。

今年はこんな大自然を感じる風景を体感することができましたが、
どうせならもっと色々な流氷を見るのも面白いのでは?
ということで、釧路に住むお友達のところに遊びに行くついでに綺麗な流氷が見れる町にお邪魔しましたので、その様子をお届けしようと思います。
ちなみに、猿払から釧路までは400キロくらい、約7時間。
ちょっと遠かったなぁくらいの感想でしたが、はじっこに住み慣れると距離感覚がバグります笑


豊頃町のアイスジュエリー

流氷がきれいに見れる町とはズバリ「豊頃町」です!
ジュエリーアイスの名前で一時インスタ映えでも
有名になったのでご存じの方も多いのでは?

流氷といえばオホーツク海側の紋別や網走を想像する方も多いと思いますが、実はこの豊頃町で見ることのできる流氷は正確に言うと流氷ではありません。
流氷はサハリン沖から流れてくる海水が凍ってできるものですが、
豊頃町の流氷は十勝川の水が凍ってできたものです。
なので非常に透き通ったクリスタルのような氷になるのだとか。
世界でも類を見ない珍しい自然現象としても取り上げられていました。

こう見ると結構な距離を移動しました笑


ただし、とんでもない寒さなので
30分もいると手がかじかんできて動かせなくなるのですが、
本当に幻想的な写真がとれるので、一度は体験してもいい景色だと思います。

朝日と海岸とゴールデンレトリバー、似合いすぎる!

北海道人にとっては冬は寒いし雪かきはきついしめんどくさいだけのものですが、こういった季節や自然を上手に観光資源にできるのはなかなか人の集まらない地方にとっては強力な武器になりますよね。
猿払にも何かしらできないかなぁ。

最後は釧路に住まう友人の家で1泊させてもらい、これまた北海道の冬の風物詩でもある釧路の丹頂鶴もパシャリと収めてきました。

眩しくて本当に目が明けていられない程です

北国の冬といえば、こういった動物も北海道ならではですね。


雪国の食文化、まるでゴールデンカムイ!

そしてここで、
私が冒頭でお伝えした「貴重な食材」のお話にも繋がるのですが、
貴重な食材とはズバリ、

エゾシカの肉なんです!!

皆さん食べたことありますでしょうか??
ない人の方が多いでしょうが、これが結構いけるんです!

サケと並ぶ貴重な食料としてアイヌの人々に親しまれてきたエゾシカ。
明治初期の北海道では、開拓使がシカ肉の缶詰工場をつくり、海外にも輸出していました。
欧米では、狩猟で捕獲された野生動物の肉は「ジビエ」と呼ばれて珍重され、特にシカ肉は高級食材として扱われています。
エゾシカ肉は、昔から食材としての価値が認められていました。

それは北海道にとって、"森の幸"ともいえる大切な食材であり、自然の資源です。

北海道 環境生活部自然環境局HPより


道北ではこのエゾシカが食材として結構頻繁に取り扱われています。
湯治で有名な豊富町の温泉施設の食堂でエゾシカ肉を提供しているんですが、初めて食べた時は美味しくて衝撃でした!

今回はたまたま、知り合いのハンターさんから鹿肉をもらう機会があり、
鹿肉のジビエ料理とやらに挑戦してみました。

解体してみたらなんと銃弾入りでびっくり!

今回いただいたのは鹿肉のもも肉と希少な部位である背びれ(ロース)。
低温調理で外側はカリカリに、中はジューシーに仕上げたので、
まるでローストビーフを食べているような食感。

もう一品は果物と一緒に煮込んで甘口の鹿肉カレーにしました。
肉がホロホロしていて、こちらはビーフカレーのような食感でした!

どちらも信じられない程美味しくできあがりました。
肉の下処理をする際に、いちごハウスで栽培しているハーブを使用したのですがそれが今回の調理で一役かっています。

次回はちょっと間が空きまして6月末更新予定!

雪国ならではの風物詩と食文化、いかがでしたでしょうか?

この鹿肉をくださった方いわく、本州よりも北海道の鹿、
更に北海道の中では道南の鹿よりも道北の鹿の方が美味しいそうです。
鹿肉の食べ比べをしている方ならではの感想でびっくりですよね笑
ミネラル豊富な質の良い牧草を食べているからでは?
といった考察をなさっていました。

九州に旅行に行った際に初めて馬刺しを食べたことがありますが、
本場のおいしさは衝撃的だったことを思い出します。
各地方によって色々な食文化がありますのでショッキングなものもあるとは思いますが、何事も挑戦して自分の経験として落とし込んでみることは大事だと思います。

最後までお読みいただいてありがとうございます。
すごい!ゴールデンカムイっぽい!!と思った方はスキやフォローいただけると励みになります。次回はちょっとお仕事の方が忙しく、更新は間が空きまして6月末の更新予定です。お楽しみに!