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さるふつ生活からQOLを考える

こんにちは!猿払村に移住してちょうど1年が経過した山口です。
以前のnoteでは移住先である猿払の紹介と、6月にあった神社祭りのお話をしました。
その時に、大自然すぎる猿払のことに触れましたが今日はそのお話をしようと思います。



さるふつの暮らし

私が知り合いからよく聞かれるのが
最北の村での生活ってどうなのさ?

ということです。
私の知り合いはみんな北海道民ですが、やはり北海道民ですら猿払での生活は未知のものなのです。

その時に答えるのが、
結構住みやすいし楽しいよ
と返すのですが、皆一様に
へぇぇ〜?そうなんだぁ〜、ふ〜ん笑
と、小馬鹿にした返答をしてきます。

確かに、猿払では大きな買い物ができる場所がないので
わざわざお隣の稚内や足を伸ばして旭川などの大きな都市に行くのが一般的です。

私の大好きなコンビニについて例を出しますと、
セブンイレブン→美深店(片道約2時間)
  ※セブンイレブンユーザーとしてはもうちょっと近くにできてほしい
ローソン→雄武町(片道約2時間)
  ※しかし!2023年8月にどうやら稚内店(片道約1時間)ができるらしいの
    で、からあげクンが定期的に食べれると思うと今から楽しみです
ちなみにセコマ(片道約15分)はどこにでもあります。心配ご無用です。

こちらに移住すると距離感がおかしくなります


ここまで書くと
ほら、近場の稚内での買い物で2時間もかけるなんて大変じゃん!

と思うかもしれませんが、そうでしょうか??

毎週末のお休みのどちらか1日はぐっすり休息して、もう1日は遠出に出かけるだけと考えるとそこまで大変なことではない気がします。
そして出かけた先がこんな景色だったなら、むしろドライブ感覚でそれほど苦にならないのではないでしょうか。


猿払は平坦で高い山がないため、空の感じがすごくよくわかるのが特徴的です
鹿はもちろんのこと、サギやきつね、オジロワシにも出くわします
この時は鹿の方から近づいてきて数秒見つめあいました

幅が広く混雑とは無縁の道路。見渡せる日本海とオホーツク海。天気の良い日には利尻富士や遥か彼方のロシア領なんかも眺望できて、鹿やキタキツネの野生動物にも出くわすチャンスがあります。


でもじゃあネット環境はどうなのよ!

さらに田舎の馬鹿にされるところといえば、ネット使えるの?問題だと思いますが、馬鹿にしないでください!ちゃんと繋がります。

ただし、私の場合はネット回線を引くのに半年かかりました!
なぜって取り付けの工事業者さんが来る日にちに制限があって、予約が埋まってしまっているためです。ホントかどうかは業者側の言い分なので知りません。
ここは田舎の不便なところと素直に認めざるお得ないですね。

しかし、このネットが繋がってしまえばあらゆる不便は大体解消します。
実は猿払村はネットスーパーの配送地区にもなっていますし、
取り寄せの商品なども日数はかかれどちゃんと届きます。
テレビは繋いでいませんが、ネット情報で大体把握できるので特に困っていることもありません。



いや、冬の生活は厳しいはずだ!なんてんたって北なんだから!!

やっぱり最北の村というだけあって冬の時期は大変でしょ?という方。
これがそうでもないんです。

確かに猿払は世間がゴールデンウィークの5月に雪が降ることもあるくらい油断ならない地域ですが、
暖房代が高くて困るとか
部屋が寒すぎて困るといったこととは無縁です。

これはさるふつがというよりは北海道全体でそうですが、そもそも家の構造が二重サッシで暖かいことや灯油ストーブなどのパワフルな暖房ツールが備わっています。
冬の間のアイスコーヒーとアイスクリームの売上は北海道が No.1という話を聞いたことがある人もいるのでは?
それくらい、冬の間でも家の中が暖かいということです。

また、海風が強いせいでとんでもない量の雪が積もることもそう多くはありません。除雪も手慣れたもので、都市部よりも完璧な状態で朝早くから片付いていて、ご近所さんが雪かきしてくれていることも多々あります。
寒さだけでいうなら、帯広や旭川など盆地になっている地域の方が温度が低いこともあります。
雪道の運転は確かに危険がありますが、ここ猿払村では現在冬の時期も含めて無事故2000日を突破しています。
ただし、鹿との衝突はどの時期でも注意です笑

さらにはどのご家庭でも冬支度への備えのためにでかい冷凍ストッカーを持っているのが常で、ありがたいことに色々な食材をもらいます。
このもらい物がまぁ、本当〜に色々もらうんですが、
このお話もどこかのタイミングで執筆しましょう。

高い遮蔽物がほとんどないので、晴れた日の雪景色はキラキラしていて本当に綺麗です



さるふつの暮らしとは

ここまで「暮らし」についての猿払を羅列してきましたが、
1年を振りかえってふと考えることがあります。


皆さんにとって”豊かな暮らし”とは何でしょうか??


私も元は大都会札幌市民でありました。
家のすぐ隣がファミマでしたので便利な生活は経験しています。
ほぼ毎食コンビニ飯の生活が、今はもう毎日自炊生活になって大変か?
と言われるとそうではありません。

夜遅くまで営業しているおしゃれなお店もないし、
遊びに行ける場所や病院も遠い、
華やかとはかけ離れた田舎暮らしですが、
ではあの便利な札幌暮らしが”豊かな暮らし”だったかと言われると微妙です。

便利であること=豊かであることにはならないと感じます。


そもそも前回の記事でお伝えしたように、
私にとっての猿払村はまさにアドベンチャーワールドそのもののような世界。都会に住むような価値観で最北の村を目指したわけではありません。

ギャップはさほどなく、むしろマイナスを想像していただけに意外と快適に過ごせていて拍子抜けしている感じでしょうか。


田舎暮らしから見えるQOL

先述したコンビニのように
最近、様々な企業が北上してきているなぁと感じることがあります。
それは未開の土地への新規開拓なのかなんなのか、
戦略的考えは私にはわかりません。

効率的であること、便利であることは大賛成です。
今までにないサービスや価値の提供はその土地に住む人たち、勿論私にとってもプラスになることです。

しかし、人生を豊かにするものは決してそれだけではないことを心にとめて、ここでの生活を満喫したいと私自身は思っています。


次回の更新は8月末予定

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次回の更新は8月の末を予定しておりますので、お楽しみに!!