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“広報猿払”表紙写真の過去と今と未来。

広報猿払の表紙写真の過去と今を振り返ってみて、未来の表紙像について少し考えてみます。今日の記事の担当は新家です。どうぞよろしくお願いします。

私は広報担当部署での経験が通算15年。これまでの間に、たくさんの写真を撮影しては、毎月表紙に採用する写真選びには頭を悩ませてきました。

学生の頃、写真を勉強してきたわけでもないですし、プライベートで撮影するにしても子どもの写真くらいでした。

まさに見様見真似、独学で写真を撮り続けてきたわけです。1回目の担当となった時は、平成11年4月から平成18年3月までの7年間です。

配属当初は、今では当たり前となったデジタルカメラは存在せず。フィルムを使用する一眼レフカメラで撮影。当初はなかなか苦労したことを覚えています。

CANON EOS5というカメラを使用していました。結構なお値段です。
160,000円(EF28-105mm F3.5-4.5付き)

今でこそデジカメだと撮影した写真を即座にモニターで確認して、失敗写真を確認することができるわけですが、フィルムカメラの場合は現像・プリントを経ないと確認ができません。

暗い室内での撮影時などはシャッタスピードを稼げないこともあって、シャッタースピード不足で写真がブレたり、技術不足でピントを合わせたいところに合っていないなど失敗写真も数知れず。なかなか、緊張感のある仕事の一つでした。

そんな中、平成14年にはデジタル一眼レフカメラを導入することに。なぜ、このタイミングとなったかというと、DTPシステムを導入して職員自らでデザイン制作をすることになったからです。

DTPとは、DeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)を略したもので、日本語では「机上出版」や「卓上出版」と言われています。DTPの主な役割は、パソコンでデータを作成し、実際に印刷物を作成することです。

DTPって何?|仕事百科

それまでは、原稿を作成し原稿や写真の位置を示した上で印刷業者に依頼して制作してきましたが、その手法を一新したわけです。なぜ、このような手法にしたかというと、年6回発行していた広報猿払。毎月発行することを検討した時に、単純に発行数を倍にすると経費も倍になることに。その問題を解消する手法として、DTPシステムを導入。それに伴い、デジタルカメラを導入することが効率的であるという判断で導入したわけです。詳しくは、下の記事で経過などを紹介させてもらっています。


CANON EOS D30 
というデジタルカメラが初代。
「高画質で多彩な撮影機能を搭載しながらも358,000円という普及価格を実現している。」とページでは紹介されていますが、自分としては到底普及価格とは思えません。。。

デジタルカメラの導入で、現像・プリントというコストがかからなくなったのは革命的な出来事でした。撮影枚数を気にしなくて済むようになったことは、素人カメラマンにとっては心強い武器に。後輩たちにも、たくさん撮影することを推奨しています。

たくさん撮影すると、失敗写真もたくさん生まれることになりますし、その結果から学ぶこともあると想うので、次に生かせると考えています。

担当した当初、表紙はその月の主なイベントの様子を写真でお伝えすることが主なものとなっていましたが、人や産業や景色にスポットを当てることも試してみました。

こちらの写真は担当となった月に、初めて撮影した写真。鯉のぼりを入れるために縦位置で撮影したことで、表紙の写真として採用いただきました。私にとって記念すべき表紙写真1枚目です。
行事やイベントだけでなく産業の様子もお伝えしようとして撮影した1枚。
広報猿払を一人でも多くの方に手に取ってもらえるように、人に焦点をあてた写真も試してみたいと撮影した1枚。
ロゴをアルファベットにして、デザイン性を持たせたこともありました。こちらの写真は牧草収穫作業の様子。
特集として定置網漁を記事にした号では、漁船に同行させていただき撮影。多少船に酔いましたが、無事に撮影できた1枚。
季節感を持たせるために挑戦してみた写真。実家にあった可愛らしい雛人形を撮影してみました。

表紙で何を目指してきたことといえば、広報猿払に関心を寄せてもらい、手に取ってもらい、読んでいただくことです。まず、目にする表紙はとても大切な存在と考えて、色々と挑戦してきました。

2回目に広報担当として配属されたのが平成26年4月からです。ここからは、表紙に限らず、紙面全体にとにかく人に多く登場してもらおうというコンセプトで制作してきました。

子どもから大人まで、村民の方も民間企業の方も役場職員も関係なく、とにかく人を登場させることで、記事を充実させようと考えました。そのため、行事やイベントに限らず人に焦点をあてた表紙が中心です。

平成26年5月号から、令和2年4月号までの6年間72号にわたって、人が写っていない表紙写真は1号もないほど、こだわってきました。

2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年

そうした時、イベントや行事が開けない時期がやってきました。今までの方針は明らかに貫くことができない事態です。

スタッフで話し合い、どんな表紙にしていくべきか議論を重ねました。その結果、今まで取り組んでこなかった猿払の風景を改めて村民のみなさんに届けてみてはということに。

ここから、2年間は風景写真が広報の表紙を飾ってきました。毎月、特徴的な写真をお届けできるように、自分なりに工夫と努力を重ねたきたつもりです。

その写真を何枚かご紹介していきましょう。

風景写真に切り替えた第1号。ホタテ漁に向けて出向する漁船をドローンで撮影した1枚。早朝で、寒さに手が悴みながらも撮影しました。
ドローンで撮影したので、縦位置の写真ではなくこのように横位置の写真をトリミングして掲載しました。
5月の連休明けが桜の見頃となるので、広報の表紙を飾ることができるのは6月号になります。全国的な桜の季節とは違いますね。
表紙写真を意識し、撮影時から縦位置で撮影した1枚です。下の方の緑の部分をカットし、題字も見づらくならないよう上部は写真を配置しないなどの工夫を行なっています。
ホタテ漁船が帰港してきた様子を撮影。ホタテの水揚げシーンとも迷いましたが、二隻並ぶ漁船の姿がカッコよく感じ、こちらを採用しました。
この時も表紙写真を狙って撮影しているので、当初から縦位置で撮影しました。
酪農に欠かせない牧草を収穫する様子を撮影した1枚。トラクターが左下にタイミングよく位置するまでに、かなりの枚数を撮影させていただきました。数百枚撮影しましたが、他に迷うことなくこの一枚を選択することに。
青すぎない空が綺麗で、とても気に入っている一枚です。表紙を狙って撮影しているので、当初から縦位置で撮影しました。
表紙と裏表紙を跨いで写真を採用するという初めての挑戦となった号。この写真は表紙を意識していなかったので、横位置で撮影していました。スタッフの一人が、横で使えたら良いのではという意見を出してくれて、このような写真の使い方に決めました。思い出深い作品です。
ライダーとチャリダーを同時に撮影できるのはなかなかない機会と思って撮影した一枚。普段は、自動車等が映り込まないように撮影していますが、長く続くエサヌカ線を表現できているかなと思います。
朝陽を撮影しようと早起きして撮影した一枚。海面際に雲がなく、上空に厚い雲が覆うことで普段と違った色味を見せてくれました。水平線上に漁船が僅かに写っているのもお気に入りです。
こちらの表紙写真は、横位置で撮影したものをトリミングして採用。光の射し具合と漁船の位置を意識してかなり綿密に協議してトリミングしました。
オホーツク海に昇る朝陽を捉えた一枚。
眩しい朝陽を表紙にしたくて撮影。右下部分がごちゃついているので、下まで降りて撮影してみても良かったかも知れません。雪が多いので無事に、上がって来れるかは心配ですがw
出港直前の漁港の様子を撮影した1枚。この日が、シーズンで初めての漁ということもあって撮影に早朝から駆けつけました。
表紙写真を狙って撮影に向かったので、縦位置でシャッターを重ねました。
昨年の広報コンクールで入選となった号の表紙。特集内容に併せた写真を撮影しようと、モデルさんを採用してどこでも、いつでも勉強ができる時代を表現してみました。
正面を向いてもらうパターンや、斜めからなどたくさんの種類を撮影するなど、思いのほか時間がかかった撮影となりました。おかげさまで、コンクールで良き評価を受けることができ記念と記憶に残る一枚となりました。


ここ2年ほど、なかなかイベントが開催されず写真に困った結果、風景写真を採用することになったのですが、悪いことばかりではなかったと思います。

風景だけである必要もなく、イベントだけである必要もないのではと考えます。その時期、内容に応じて最も適した表紙をしっかりと考えて決定することが大切。

大事なことは、そこに想いがあるかどうかということになると思います。

想いを乗せて、村民に喜んでもらえるような広報猿払を目指して、今後も制作に励んでいきます。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。また、来週の記事でお会いしましょう。


猿払村公式note/広報猿払マガジン


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