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高齢者の孤立を防ぐため、タブレットを一人一台に配布してみた

みなさんこんにちは!広報担当ちひろです。
前年度から引き続き、noteを担当することになりました。また1年間よろしくお願いします。

今までは、広報担当5年目職員として、広報に関する記事を中心に投稿してきました。担当が長ければ長くなるほどプレッシャーもありますが、今後も同じように、広報作成の裏側を知っていただき、違った視点で楽しんでいただける記事や、同じように広報紙の作成業務に携わっている方の参考になるような記事をお届けしていきます。

気になる方はフォロー等よろしくお願いします!

過去の記事はマガジンにまとめてあります👇

 

さて、今回は、広報猿払4月号で特集した「高齢者のICT活用」について、取材をして感じたことなどを交えながらnoteでもご紹介します。 

ICT(情報通信技術)とは、PCだけでなくスマートフォンやスマートスピーカーなど、さまざまな形状のコンピュータを使った情報処理や通信技術の総称です。
よく知られる言葉に「IT(情報技術)」がありますが、ICTはITにコミュニケーションの要素を含めたものです。

発注ラウンジ「ICT(情報通信技術)とは?ITとの違いと政府が進めるICTの利活用」


家にいても繋がれるコミュニティをつくり、高齢者の孤立を防ぐ

 猿払村には、機能訓練教室や栄養教室、老人クラブなど各地区で高齢者が集まるような「通いの場」があります。

この通いの場は、人と話をしたり、運動をしたりと高齢者にとっては活力を得られる大切な場となっています。

ただ、ここ最近は、新型コロナウイルスの影響や冬期間の悪天候によって、中止せざるを得ない状況が度々あります。通いの場が開催できなくなると、自宅で過ごす時間が長くなり、運動や会話をする機会が減ってしまい、体力や認知機能が低下してしまう心配があります。

 そこで猿払村では、北海道が実施する「高齢者通いの場ICT活用推進モデル事業」に参加することとしました。

この事業は、通いの場の利用を控えている高齢者を対象に、ICTを活用して健康確認や運動、交流の機会をつくり、今まで通りのコミュニティを維持して、高齢者の孤立を防ぐことを目的として、令和3年10月から令和4年2月までの5か月間で行いました。

事業の参加者は、機能訓練教室やハンドメイド好きの高齢者が集まるサークルなど、普段から通いの場に参加している高齢者23名。参加者には、インターネット通信ができるタブレット端末を1人1台配布しました。


やっぱり操作は難しい

ほぼ全員が、「インターネットに慣れていない」「初めて触る」というような状況…

そんなこともあり、配布されたタブレットは通常のものとは違い、ホーム画面に「脳トレ」「カラオケ」などの高齢者向けのサービス機能にすぐアクセスできるよう、簡単な設計となっています。

実際のホーム画面

 最初は、電源のつけ方といった基本的なことから丁寧に使い方の説明を受けました。

使う様子をみていると、一番難しそうだったのは「画面をタップする操作」

タブレットに少し触れるだけでいいのですが、ご高齢の方は「ボタン」というイメージがあるのか、強く押したり、長押ししたりと、加減が難しいようです。

また、ページの戻し方がわからずに、結局電源を消してしまい、最初からやり直すこともあったとのこと。

やはり、使い始めたばかりの頃は、一から使い方を覚える必要があるので、難しいと感じた方が多いようです。

 

できることが増えれば、楽しみも増える

オンラインでの体操教室をはじめ、栄養講座やアート講座、バーチャル旅行、HBCのスタジオ見学など様々なことを行いました。

真剣に話を聞いてメモを取ったり、カメラをオンにして手を振ったりと、初めての体験でも楽しんでいるような様子が見られました。

オンラインアート講座の様子。
完成した作品はカメラで映し、リアルタイムで講師の方に批評をしてもらいました。
オンライン栄養講座の様子。
メモを取りながら聞き、真剣でした。最後には手を振ってお別れ。
バーチャル旅行の様子。「昔行った時のことを思い出す」などと好評でした。


わからない横文字の言葉を辞書で調べたり、「脳トレ」に挑戦して「前よりもできるようになった」と喜んだり、使っているうちに操作に慣れ、できることが増えることで楽しみも増え、前向きに考える人が多くなりました

なんと、睡眠時間を削ってしまうほど、犬や猫など動物の動画を見ることにハマっていたという方もいました(笑)ハマると熱中してしまうのは、どの世代でも変わりませんね。

最初のうちは、スマホやタブレットのような機器に対して抵抗のある方が多くいましたが、この事業を通してその気持ちは変わり…

「家にいながら離れたところにいる人と顔を見て繋がることができて感動した」

「電話のように1対1だけでなく、大人数で会話ができて、友達と気軽に交流できるようになってよかった」

「使って楽しかった」

「また使いたい」

「スマホやタブレットの購入を検討する」

との声がありました。

 インターネットに慣れていないご高齢の方からすると、「わかんないから」「どうせできない」と触れる前から諦めてしまう方が多いのではないでしょうか。

確かに、操作に慣れるのは時間もかかるし難しいとは思いますが、事業に参加した方々を見ると、挑戦するのも悪くないのではと感じました。



広報猿払では、参加者の声と一緒に事業の様子や参加者インタビュー、担当職員の声も掲載しています。よろしければ、そちらもぜひご覧ください👇

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